南房のイサキと外房のマルイカ
GWは1泊2日でささやかな釣り三昧を過ごすことに決めた。釣りものの決定の前に宿探し。以前お世話になった洲崎の民宿堀切荘は港にも近く親切なご夫婦が経営する宿で、たいへん居心地が良かったという印象が残っている。まず、宿はここに決めるとしよう。そうなると船は洲崎港の勝丸に決まり、釣りものは必然イサキになった。普段とはさかさまの経路で釣りのプランを決定するのも面白いものだ。
5月1日12時洲崎港に到着。イサキの午後船に乗り込んだ。平日のためか乗船客は2名で、少し寂しい。13時に港を出て20分後洲崎沖のポイントに到着。さあやってーの合図で60号のビシを海中に送り込んだ。コマセはアミエビでエサは宿が用意したイカタンを装着した。
指示ダナの30メートルでクラッチをオン。ミチイトとハリスが馴染んだ頃を見計らいコマセを一振り。その直後に穂先をビリビリと振るわせるアタリが到来した。仕掛けは3本バリなので、追い食いを狙いゆっくりと待つ。するとギュンと竿を絞り込む強烈な引きが。ダブルを確信して巻き上げにかかり、取り込んだのはパーフェクトの3尾だった。さい先のよさに気を良くしてすぐに2投目。コマセを振るとまたすぐにアタリ。今度もパーフェクトを狙うが、釣れたのは1尾だけ。そんなことが3投目、4投目と続いた。
「1尾目が掛かってからも竿を動かさないとダメだよぉ」
釣り方を観察していた船長からひとことアドバイス。そのアドバイスに従って、1尾目がかかってからゆっくりとコマセを振るように竿を上下に揺すってみる。すると、明らかに2尾目とわかるアタリが竿先に出た。それからは順調にダブル、トリプルを重ねることができた。イサキは口が堅いのでばれにくく、ハリ掛かり後に少々誘いの動作を入れても問題ないのだ。
夢中で釣っていると、沖揚がりの17時半までの約4時間は瞬く間に過ぎていった。帰港するまでに釣果を数えたら59尾も釣っていた。自分にしては出来過ぎの感じだが、それだけイサキの魚影が濃いということだろう。
宿で刺身、塩焼きにしてもらったが、コリコリしているもののうま味が少なく、イサキは釣った当日では若過ぎることが判明。持ち帰ってからの楽しみとした。
翌2日は大原港の春栄丸に乗船してマルイカを狙った。なぜ洲崎から遠い大原までわざわざ遠征したかというと、小湊から御宿までの船宿が軒並み休業日だったからである。漁協かなにかの取り決めで休業日を決めているらしいが、土曜日に休業とは釣り人にとっても船宿にとっても痛い。
そんなわけで2日目ものんびりできる午後船を予約し、12時の出船で大原沖へ繰り出した。事前の情報では内房のマルイカよりは良型のアカイカと呼ばれるクラスが数釣れているそうだ。仕掛けは7センチスッテのブランコ仕掛けが有利らしい。そこで、もう5年ぐらい前に使っていたスッテを押入の奥から引っ張り出して仕掛けを自作した。念のために5センチスッテの直ブラ仕掛けも用意して、万全の体制を整えた。
約30分ほど真沖へ走ってようやくポイントに到着。期待の1投目は50メートルで着底。誘う間もなくズシリと重量感のあるアタリが竿先を引っ張り込んだ。3バイぐらい掛かったかな、と慎重に巻き上げると、大きいアカイカが1パイだけ一番下のスッテに掛かっていた。でかい!心の中で感嘆符を打った。
すぐに2投目。またしてもずしりと重いアタリだ。今度も良型のアカイカ。内房では滅多にお目にかかれないサイズが続いた。今がチャンス、と仕掛けを落として着底する間がもどかしい。誘ってもアタリがないときは決まって船長から「上げてー」の合図がかかる。イカがいれば必ず乗ってくるぐらい活性が高いのだろう。
我を忘れて乗せ続けているときに、ふとある体験が甦ってきた。大きいマルイカは身が固くて旨くなかった、という体験である。内房でもたまに釣れる良型のマルイカ。釣趣は最高だが、食味の点ではイマイチだった。足下の樽を見ると良型のマルイカがかなり釣れている。ここは食味を優先して小型狙いに切り替えるべきではないか。そう判断して仕掛けを5センチスッテの直ブラと交換した。イカ族は身の丈にあったエサを捕食する、と雑誌に書いてあったのを思い出したからだ。
狙いはズバリ当たったようで、仕掛けを交換してからは思い通り小さなマルイカしか乗らないようになった。釣れるペースはブランコに比べて落ちたように思えるが、狙い通りのサイズが釣れるのでこれで満足だ。
それでも17時半の沖揚がりまでコンスタントに釣れて、釣果は49杯だった。船中では60パイ越えの人もいて、皆さん大満足な様子だ。中乗りさんに話を聞くと、マルイカはなみがあるのでHPをよくチェックして釣行日を決めた方がいいそうだ。また、年によってのばらつきもあるため、釣れている年には迷わずに釣行した方が賢明だろう。
帰宅してさっそく大きいのと小さいのを刺身で食べ比べててみたが、予想通り大きい方は身が固く締まっていた。そこで、翌日に沖干しならぬベランダ干しを作ってみた。あぶって食べると、結構いける。火を通すことで甘みが増し、もっちりと美味しくなったようだ。
イカは冷凍しても味が落ちないので、しばらくはイカ三昧が楽しめるだろう。


































































