金谷沖のカマス・タチウオ
今年は15日の旧盆をはさんで異常気象としか思えないぐらいの猛暑が続いている。こんな日は夜釣りに限る、と萬栄丸の夜クロムツを予約しようとしたが、定員いっぱいだった。この暑さじゃ同じ考えの人はたくさんいるだろう。
そんなわけで早朝から出船して午前中に沖揚がりになる船を捜していたら、金谷の勘次郎丸のHPで見つけた。早朝だけカマスを釣って、その後タチウオを狙うリレー釣りだ。カマスの経験はないものの、一度やってみたかったので予約を入れた。
勘次郎丸に乗船すると、活きイワシエサのタチウオでお世話になっている船頭さんが笑顔で迎えてくれた。カマスの仕掛けを購入して釣り方を尋ねると親切に教えてくれた。
金谷港前に並んだ船が、5時の時報とともに一斉にエンジンフルスロットルにしてポイントへ疾走する。カマスの時合いは早朝の1時間程度なので、時は金なりならぬ魚なりというわけだ。
仕掛けを投入すると道糸が10メートルも出ないうちに着底。竿を大きく振り上げて誘うとすぐにガガガッとはっきりしたアタリが穂先を揺すった。巻き上げるとカマスがダブルでハリ掛かりしている。足下の生け簀に放してすぐに再投入。
この繰り返しでカマスが次々にかかってくる。初めてでも戸惑うことがなく順調に釣果が上がった。そして6時半に船頭さんがタチウオへのリレーを告げカマス釣りは終了した。生け簀の中には30センチ前後のカマスが14尾泳いでいた。
タチウオのポイントは観音崎よりやや東京湾の中に入った場所。到着するとすでに船団ができていた。エサはサバの切り身で、オモリは60号を使う。潮の流れとタナによってオモリを交換するつもりだったが、最後まで60号で通した。
この場所の水深はなんと15メートルほどしかない。こんな浅場にタチウオがいるのだろうか。半信半疑で仕掛けを投入すると、それが杞憂とわかるまで時間はかからなかった。上から10メートルまで巻き上げたときにもたれるような魚信が伝わった。
イワシタチウオの時のように、アタリがあったらゆっくりと巻き上げて、食い込みを促すが、どうも勝手が違いなかなか食い込まない。そうこうしているうちにエサだけ取られていく。そんなことを繰り返していると、船頭さんが見かねて仕掛けを修正してくれた。3メートルのハリスの真ん中に30センチのエダスを付けていたのが、ハリス1.8メートルで1本バリになった。
その効果があって、食い込みがはっきりわかり、ハリ掛かりしやすくなった。しかし、アタリは100発100中で出るけれど、ハリ掛かりできるのは10回に1回もない。しだいにイライラがつのってくる。
横を見ると常連さんが次々とタチウオを取り込んでいる。釣り方を観察すると誘い方が全く違う。ジギングのようにリールを巻きながら竿をシャクくっているのだ。速い誘いを繰り返しているうちにアタリを捉えると、巻き上げをスローにしつつ軽くシャクる。すると竿がズンと引き込まれハリ掛かりを伝える。そこでアワセると完璧だ。これには驚いた。イワシタチウオでは考えられない釣法だ。
見よう見まねでやってみる。するとどうだろう、あんなに渋かった食い込みが一発だった。魚との駆け引きとか、そんなことは考えなくていい。タナを通過してアタリがなかったら再度下まで落として繰り返す。アタリが明確に出るので、知らないうちにエサを取られる確率もグンと低くなる。
船団の他の船の釣り方を見るとやはり同じようにジギングライクな釣法だ。この釣りでは2年間ブランクがあるが、その間に世の中が一変したようだ。
この日、タチウオの釣果はジギング釣法に切り替えてなんとか数が伸び、60センチから1メートルを17尾だった。トップが30尾。同じポイントの他船ではトップ50尾を超えている船もあった。
下船後船頭さんから、誘い方がスローだと食い込まないが、速い誘いには魚の反応も速く大きいので食い込みやすいと教えてもらった。家に帰ってから、雑誌「つり情報」のタチウオ特集を読むと、ちゃんとジギング釣法のことが書いてあった。
タナが浅い時期、ライトタックルで攻めるタチウオは面白いので、もう一度チャレンジしてみようと思っている。
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